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[クリミナルマインド] シーズン3第14話。こちらも復帰。超ネタバレ。


ロッシは目を覚ました。全身が血まみれの子供が母親を探して泣き叫ぶ夢を見た。20年前の事件の少女なのだろうか。彼は枕元においていたロケットを握り締めた。

彼はすぐにガルシアの家に向かった。シャワーの途中で出てきた彼女にいきなり問い詰める。頼んでいた事件のファイルの全てが揃っていない。事件に関する情報を集めてくれと頼んだのだが、十分な量に達していないようだ。そこまで詳細にやるのだとは思わなかったし、彼女の役職はテクニカル・アナリストであるので、情報を収集するだけでいいと考えていたのが間違いだったらしい。

Garcia: I'm not a researcher, I'm a technical analyst.
Rossi: What the hell does that even mean?

中からケヴィンが出てきたので、職場恋愛のルール違反を犯していることを言い訳しようとしたが、彼の興味はそこにはない。ここまで焦っているのには理由があった。明日で事件が起きて20年。現場に復帰し、事件を解決したいという思いの強さからあのような夢を見ていたのだ。未だに完結しない20世紀に起きた凶悪殺人事件。

Rossi: Whoever did it is still out there. It's time they paid for it.

彼はそう言い残して部屋を出て行った。

インディアナ州インディアナポリス。ストリップクラブのダンサーが駐車場に停めた車に行くと、一人の男が立っている。彼は店の客だったが、お金がなくてチップを2ドルしかあげていなかった。その事に腹を立てているのか、気安く彼女に話しかけるといきなりナイフを見せて脅かした。その様子をライトで照らし出す1台の車。男は去ったが、残された彼女の方を照らしたまま。

彼女が怒鳴りつけるとライトは消えた。車に乗り込む女。ダッシュボードにはぬいぐるみが置かれていた。プレゼントだろうか。一人家に帰る彼女の後を、その車は追っていった。


Criminal Minds



Rossi (V.O.): "Within the core of each of us is the child we once were. This child constitutes the foundation of what we have become, who we are, and what we will be." Neuroscientist Dr. R. Joseph.

ロッシは一人車を運転している。その頃、ガルシアは彼が夜中に突然現れた上に、ケヴィンとの関係を知られたのだとJJに話していた。オフィスには、エミリーも来た。髪形を変えて雰囲気が変わった彼女は、すぐにロッシの部屋の異変に気づいた。ファイルが床に散乱している。

JJ: Doesn't showering with someone always seem like a better idea before you're actually doing it?
Garcia: Yes, it is a bit of a workout.

なんて話していたら、JJに着信。相手はハッチの奥さんだった。彼と連絡が取れない時に彼女を連絡係にしているらしい。結構な剣幕で話していたらしく、JJも少々ウンザリしている様子である。物静かな旦那さんとは対照的だ。彼女は刑務所にいるハッチに連絡。

彼はスペンサーと共に来週死刑が執行される囚人チェスター・ハードウィック(Chester Hardwick)との面会に来ていた。犯罪者の性格に関するリサーチを行うためである。刑務所の副長であるアブナー・メリマン(Abner Merriman)ば、彼は誰とも話したがらない性格なので、自分から人に会いたいと言ったと聞いて珍しがっていた。別の小部屋で話を聞くために移動。この男、ハッチの肩を叩いたりして、なんだか適当な感じである。

冒頭に出てきたダンサーは夢を見ていた。ロッシと同じ夢。彼女こそ、ロッシが扱った事件の被害者だった少女だった。名前はコニー(Connie)と言って、弟のジョージー(Georgie)と暮らしていた。彼女が悪夢を見るのは今までにもよくあったようで、弟も特に心配そうな様子は見せない。

彼は職場で人を殴り、仕事をクビになっていた。コニーの方もダンサーとは言え、トップレスではないストリップクラブであるため、一晩で50ドル程度しか稼げない。姉弟にはもう一人アリシア(Alicia)という妹がいる。こちらの方はどこの誰とも分からない男と一緒に出かけていて、家にはいなかった。

コニーの車に置かれていたぬいぐるみは、ジョージーも受け取っていた。事件が起きて以来、周年日に誰かがプレゼントを全員に配っている。弟は慣れてしまったが、姉の方は苛立ちを隠せない。それはロッシも同じ。彼は事件のあった家を車から眺めていた。

メリマンが面会の部屋を説明。ドアは外から鍵がかけられ、内側のボタンを押して終了した事を知らせる。音と共にフラッシュライトが光るので、ガードが気づいてドアを開けてくれるというシステムになっている。

彼はシリアルキラーに強い興味を示していて、スペンサーと会った時も彼の書いたジャーナルを読んだと言っていた。面接のために用意した23人の犠牲者の写真を見て、異様なほど高まる興奮を隠せない。ハッチは、こういった詳細な犯罪資料をハードウィックに見せ、犯行に及ぶ際にどの部分に重点を置いて行ったのかを調べるのだと説明した。

ここで彼が入室。手錠に鎖をつながれた状態だったが、話をするだけだから外しても構わないとハッチは言った。リードはやや不安そうな様子である。

エミリーはデリク、JJと共に部屋を見た。ハッチはリードと共にコネティカットにいるので、彼らだけで対策を考えなければならない。ガルシアがJJに話しに来た時に、ロッシから頼まれごとをしていた事を示唆していたので、事情を知っているかもしれない。と話していると、遠くからガルシアの声がする。

秘密にする約束だったし、誰かの助けが必要そうではないと彼女は言うが、状況が変わっている。ロッシと言う男、事件が起きる度に自分のノートに色分けして情報を整理している。証拠品には青のペン、推測や理論的な事柄は赤いペン、といった具合だ。そこまで几帳面な彼の部屋が、ファイルで散らかっていた。

Emily: The guy is a fussy, anal-retentive neat freak who never leaves anything out of its place. I would say this is a scream for help.

ペネロピは彼がインディアナポリスまで民間機に乗って行き、30分前に現地でFBIのSUVに乗って出かけたことを明かした。というわけで、いつものジェット機が空いているため、皆でそこに向かう事になった。

ロッシは現地警察のギャリー・ウィリス(Gary Willis)に出迎えられた。ジャイルズ(Giles)という警部に会う手筈だったのだが、彼は昨年亡くなっていた。ウィリスの署では、ゲイレン家(Galen)の事件はすでにコールドケースとして扱われ、新しい捜査情報は一切なかった。それを聞いて怒りをあらわにするロッシ。二人の人間を殺した犯人を放っているとは何事か。

彼の言い訳はFBIの正式事件ではないからだった。だからロッシの方が事件に詳しいから別の誰かに話したらどうかと言う。彼らが立っているのはロッシが見ていた家の前。事件が起こってから誰もここには住んでいない。週に1度、ハウスキーパーが掃除しに来るだけのその家は、ロッシが自ら買い取った家だった。

事件の2年後、オークションで彼は手に入れた。競売のお金が、遺された家族を育てていた祖母に渡ると聞いたからである。数年後、彼女は亡くなったが、子供達は彼女の家で今も暮らしている。ロッシにとっても多くある事件の1つであるし、犠牲者と面識があったわけではない。ただ、幼い子供たちの前で惨劇が繰り広げられたことに、少なからず個人的な感情が働いた。

ウォリスは事情を聞いて納得した。ロッシはこの家をすでにくまなく調べたのだが、証拠となるものは一切残っていなかった。現地警察から新たな情報が得られると思って来ただけなので、結局進展はないままだった。

ハードウィックは話を始める前に、窓を開けてほしいと頼んだ。窓が開いていないと話をしないと言う。鉄格子が施されているので、ハッチは好きなようにさせた。スペンサーは、まず誕生日の確認から始めた。

1950年4月4日。特に意味はないが、ここから子供時代につなげていくため、通例として最初にこの質問をする。ハードウィックは、自ら語った。静かな通りのきれいな家に住み、シリアルを食べて学校に行き、アニメを見る普通の生活をしていた。するとハッチが突然怒り出した。

彼の話は全て嘘。イースト・ブリッジポート(East Bridgeport)にある公営住宅で生まれ育った。公営住宅とは名ばかりで、どの部屋もひどいものだった。10代の頃は、近所の女性の家を覗いたり、家に入って下着を盗んだりしていた。さらに100件の放火で2年の少年刑務所暮らし。そんな資料にある事を聞くためにわざわざここまで来たのではない。

ハッチ達は、事件に関わった人間全員から話を聞いている。そこに彼の母親が含まれていると話すと、反応した。"Good Old Jean"と呼ばれる彼女は、現在州立病院に入院している。こうやって事情を全て知っている事を強調したが、彼はそれを否定した。彼が放火をしたのは100件をはるかに超える件数だと言う。警察の眼に触れる事がなかった余罪が山の様にありそうだ。

ガルシアが夢中になって作業をしている後ろから、ケヴィンがこっそり近づいて声をかけた。彼女が大声で悲鳴を上げたので、彼の方が驚いた。2階下にオフィスがある彼は、気軽に彼女に会いに来てキスまでしようとしたのだが、彼女はロッシの事があって今まで以上に警戒している。

Garcia: Have you forgotten last night?
Kevin: I will never forget last night.

ポイントがずれている。彼女がたしなめると、彼はロッシの方が悪いから彼と話をつけると言う。

Garcia: You want to straighten out agent Rossi?
Kevin: No, what I want is for me to be able to come up here and... and kiss my girlfriend.

彼はペネロピとの関係を真剣に考えていたのだった。もし、こうやって会うのにロッシと話をつける必要があるなら、自分が行ってそうすると宣言した。頼もしい彼に感激する彼女。

Garcia: Girlfriend?

彼女の表情が真剣になった。

Garcia: If you get, like, within 100 feet of agent Rossi, I will unleash an unrecoverable virus on your personal computer systems that will reduce your electronic world into something between a commodore 64 and a block of government cheese.

コモドール64は昔のコンピュータの事である。government cheeseというは、80年代にフードスタンプをもらっている低所得者達に配られたチーズのこと。ガルシアがいったんドアを閉め、再び開けると彼は笑っていた。

Garcia: Call me later.

nerdをturn onするための言葉だったようだ。フィールドは違えど、自分なりのツボと言うものがあろう。二人の仲はいたって順調ということだ。

ジェットで移動中の3人。中継でガルシアとつなぐ。彼女は潜在指紋(latent fingerprint)からAFISにマッチがないか調べている途中。当時、調べられなかったものも今の技術ならできることもある。さらに、ロッシが書いた現場ノートの方も調べている。

この事件の犠牲者は二人。しかし他の事件との関連性は見当たらない。加えてBAUに依頼が来たわけでもない。3人にとっては疑問点が多すぎる。殺害に使われた凶器は斧。こういった残虐な犯行は、連続して行われる可能性があるとモーガン。ガルシアに改めて、事件が起きた時代に似たような犯行がなかったか調べてもらう事にした。

Emily: What is it? What is it about this case for him?

彼らはロッシの手助けとなれるのか。

ほどなくして、ロッシからガルシアに電話がかかってきた。指紋の方から情報はなく、彼のノートを見つけたことを報告。彼がいるホテルにファクスすることにした。続けて、プレンティスとモーガンが彼の下に向かっている事も話した。それを聞いた彼は、怒りをあらわにした。どうしても一人でこの事件を片付けたいようだ。

コネティカット。これから死に行く人間が、窓の外を見て季節を感じている。これから夏が訪れる。彼が向かえることのない夏。スペンサーは、事件の詳細に移った。シーラ・オニール(Sheila O'neal)。名前を出しても誰の事か分からない。彼は自分が殺した人間に全く興味がなかった。彼にとって犠牲者達は、おもちゃであり、気晴らしの道具にしかすぎない。自分が殺したいという欲望に駆られた時が、殺人を行う時。そうやって自分の欲求を満たしていた。

彼らが祈り、叫び、命乞いをしても、道具としかみなしていない彼の心には響かなかった。ハードウィックはこうも言った。自分も普通でいたいと思うことがあった。普通の生活を送りたい。しかしそれはかなわぬ願いだった。

無意味に時間を過ごそうとする彼に、ハッチはなぜ自分達を呼び出したのか尋ねた。答えはいたってくだらない。毎日監禁生活送っている彼には、外の空気を吸う機会がなかった。死ぬ間際に今一度、窓の外の空気を命一杯吸い込みたかったのだ。そのためだけに二人を呼び出した。

ハッチはこれ以上は時間の無駄だと悟り、スペンサーを連れて帰ることにした。

Hotch: Have a nice trip, Chester. You're going where you belong.

だがブザーを鳴らしても誰も反応しない。午後5時17分。ガード達は囚人たちと中庭にいる。少なくとも13分は彼らは戻ってこない。チェスターとハッチ。二人のにらみ合いが始まった。

ハッチが武器を持ち込まない、手錠も解放、を許可したのは、彼のターゲットのパターンを知っていたからだった。被害者は全て女性。抵抗できない人間しか殺した事がない。彼はこの二人を殺して脱走するのが本来の目的だったが、ハッチも自信がある。ハードウィック、ドア越しにガードが戻ってこないかを気にしながら彼を相手に勝てるのか。

Hotch: At your core, you're a coward.

ハッチがジャケットを脱ぎ、ネクタイを外して戦闘体制に入ったところで、スペンサーが割って入った。なぜ自分がこの女性達を殺したのか知りたいか。不思議な事に、この言葉に彼は反応した。彼は自分で普通でいたいと願った事があると言っていた。なぜ、彼がそうなってしまったのか。彼自身とはどういう人物なのか。スペンサーはそれを教える事が出来るのだと言う。

ロッシが飲んでいるバーに、3人がやって来た。BAUの正式なケースではないし、あくまで自分でやると意地を張っている。それなら書類手続きをして、正式なものにする事も可能だとJJ。

Rossi: Why do you care?
Emily: Because you do.

彼らは邪魔しに来たのではない。かつての英雄がここまでもがき苦しむこの事件を、彼らが放って置けるはずがない。

スペンサーの話に興味を示したハードウィック。彼のために話を始めた。彼の母親は、躁うつ病(bipolar)で鑑別不能型総合失調症(undifferentiated schizophrenic)だった。一方、砲弾ショック(shell shock)によるPTSDを患っていた。戦争から戻ってきて以降の人生は、周期的なうつ病に悩まされていたと思われる。

統計では、53%のシリアルキラーの家族に精神病の人間がいたと出ている。彼の場合、両親二人ともがそうだった。だから互いの病気がぶつかり合い、殴り合いをしていた。二人の愛情表現がそのように形を変え、やがて息子にも暴力で愛情を表現するに至った。

脳の辺縁系(the limbic system)に視床下部域(the hypothalamic region)がある。脳の中で最も未発達なエリアで、良識や判断によらない欲求を司る部分。赤ん坊がお腹を空かせたら泣くという行動やおもちゃを取り上げられると泣き出す行動は、この部分の働きによる。

多くの子供達は、母親と健全な関係を築き、視床下部の要求を抑え通常の感情になるよう抑制する事を脳に覚えさせてもらう。ハードウィックの場合は、そうやって脳が学習する機会を失ってしまったため、視床下部は赤ん坊の時のままになっていた。

彼の記録を見ると、性欲亢進(satyriasis)の兆候が見られるとある。すなわち、異常なまでにセックスに対する欲求が高い。「セックスと愛情」は、脳が「痛み」と混同する事がある。特に視床下部が未発達である彼の場合、自分の欲望を止めることが出来ない。

そこで、セクシャル・サディストが誕生した。通常の性行為の相手が、彼の痛みに関する欲求を満たしてくれる事はない。彼に出来る事は、相手を服従させ思いのままに行動させる事。そして、最も確実な方法は、相手を殺す事だった。

Spencer: Earlier, you said your victims never had a chance. I think you know deep down... it was YOU who really never had a chance.

ブザーの音が聞こえる。間もなくガードが入ってきた。彼にはハッチ達を殺して生き延びる機会すらも残されていなかった。ハッチと共に去っていくスペンサーに、本当にチャンスはなかったのか尋ねたハードウィック。答えは「分からない」だった。

ロッシは仲間達に全容を話すことにした。88年、連続強姦魔を追ってここにやってきた。犯人を翌日に逮捕し、短い期間の仕事だった。その後、地元の刑事が空港まで送ってくれたのだが、途中で彼が無線連絡を受けた。彼らのいた場所から遠くない所にある家で、子供が悲鳴を上げていた。

刑事が手伝ってくれと言ったので、二人で現場に向かった。そこで彼が見たものは、全てノートに記されている。凶器に使われた斧は現場に残されていたが、完璧に拭き取られていた。後の調べで、家族が持っていたものだと判明した。

長女のコニーが言うには、数ヶ月前のクリスマスイヴの時、ツリーを切るために父親が買ってきたのだった。それ以来、ロッシは事件全体をクリスマスと結び付けて考えるようになった。その日がくるたびに祝う気にもなれず、ツリーを飾る事もなかった。

子供を殺しはしなかったが、彼らのいる家で両親を殺し、家を後にした。凶器は現場のものを使ったし、子供を含め目撃者となったであろう人間は一人も殺さなかった。短絡的な犯行とも取れるが、証拠を一切残していないことを考えれば、計画的なものとも取れる。

唯一の可能性は指紋。しかし寝室のドアの内側にあったもので、犯人がその部屋の存在を知っていたかすらも怪しい。そこにだけ指紋があって、他は一切ないと言うことはあるだろうか。キッチンのグラスにも指紋があったが、それもマッチはなかった。

ロッシはもし、後1つ、たった1つの証拠が挙がれば、答えがすぐ側に見えてくるのではないかと思い続けていた。犯人はすでに死んでいるかもしれないが、それならそれでこの目で確かめたい。デリクは死んでしまえば一生見つからないと言った。それでも彼には動かなければならない理由がある。

刑事と共に現場にいち早くたどり着いたロッシ。車から降りる前に、開いた2階の寝室の窓から子供達の悲鳴が聞こえてきた。通りにまで響き渡る少年・少女たちの叫び声。父親と母親に泣き叫ぶ声が、彼の脳裏から消えない。どれだけ多くの惨劇を潜り抜けてきたか分からない。しかし、20年もの間、それが消えてしまう事はなかった。彼らの叫びは毎晩、彼の中で繰り返されている。

Rossi: If I can't tell them for sure that whoever's responsible will never do it again... that screaming might never stop.

残された子供達のために。彼の思いは3人に伝わった。

この事件のせいで、コニーはアリシアへの過剰な保護をしていた。母親代わりの彼女としては当然の事かもしれないが、23歳になるアリシアにとっては余計なお世話でしかなかった。この世に残されたたった3人の家族も、1つになれないでいた。

ロッシ達はチームを連れて、ゲイレン家を訪れた。彼の姿を見るなり、事件を思い起こすから二度と関わらないでくれとコニーは言った。ロッシは犯人に罪を償わせたいだけだと話したが、彼らにとって事件は前に進んでいく障害となっている。二度と邪魔をしないことを約束し、去ろうとする彼にギフトも贈らなくていいとコニーは言う。

毎年贈られてくるオモチャ。だが彼は決してそれを贈った事はなかった。彼女達はロッシからのものだと思っていたが、事件を知りうる別の人間がいることが明らかになった。

家に入り、今まで贈られてきたものを持ってきてもらった。捨てたものもあるが、家にあったものはこれで全部。幼いうちはロッシからのプレゼントだと喜んでいたのだが、大きくなるにつれ事件を思い出して気味が悪くなってきた。

通年は、夜の間に玄関先に置かれているが、今年は彼女の働く店に停めた車の中に置かれていた。彼女はそこで見かけたピックアップトラックについて話した。これもロッシが乗っていたと思っていたらしい。夜だったので、車の形とヘッドライトしか分からない。

このような執着型犯罪(obsessional crime)の専門はモーガン。生き残った家族にギフトを送る執着型犯罪者には2つのタイプがいる。犯罪を追体験させようとするサディスト。もう1つは、謝罪する方法を必死に探し求める、罪悪感にさいなまれた人間。

前者の場合、犯罪の犠牲者を思い起こさせる何かを送ることが多い。宝石や新聞の切り抜きといったもの。今回の場合、それに該当するものではない。よって後者だと考えられる。とは言え、ぬいぐるみは非常に稀な例で、子供が送ってきそうな安いもの。

それくらい罪悪感を感じるタイプの人間は、衝動的に事件を起こすことがある。発達障害を抱え、IQが非常に低いまま。一般的には体格が大きく、力が強い。ちょっとした行動で人を傷つけてしまう。ジョン・スタインバックの「二十日鼠と人間」("Of Mice and Men", by John Steinback)に出てくるレニーの様な男。

本人もまた助けを求めているのかもしれないが、証拠が一切残されていない。本当に知能が低い人間の行動なのか。このタイプの人間は、親のような年上の親族に助けてもらっているのが普通だ。もっとも、このケースでは親が証拠を隠滅する事によって、本人が人を傷つけたりしなかったと思わせようとしたと考えられる。人を傷つけてしまう事を恐れる息子を、傷つけないようにするためだ。

Derek: See, in a lot of ways, this type of unsub... they're sort of... overgrown children.

肉体と精神のバランスが取れない犯人をどうするか。ガルシアに殺人事件の検索を止めさせ、公園や遊び場のような犯罪から遠い場所の方面に切り替える。子供がいそうな場所だが、彼らが被害を受けているということには限定しない。

彼の様な犯人は、子供を見ると一緒に遊ぼうと考える。心は子供なので、傷つける意志は全くない。ただ、あまりの体格の違いを見て、子供達は恐怖を覚える。

Emily: This could be that piece you were looking for.

20年の戦いに終止符が打てるか。

ハッチとスペンサーは帰りの車。咄嗟の機転にハッチも彼を誉めた。

Spencer: I find that I do some of my best work under intense terror.

特に、実戦能力に欠ける彼にとっては、自画自賛できるほどの心理的作戦だった。さらにハッチは、状況を険悪にした事を詫びた。せっかく彼のリサーチに付き合ったのに、何の役にも立てなかったと珍しく嘆いている。こういう時に慰めてもしょうがない。

Spencer: Ah...I guess you really didn't help.

ハッチが感情的になったのは、ヘイリーとの離婚問題が一端だった。高い弁護資料を払って争いたくないから、離婚書類に何も言わずサインして欲しいと言って来ているのだ。

Spencer: You don't want to?
Hotch: What I want I'm not gonna get.

ガルシアが情報を得たが、答えとなるものより疑問点の方が多いと報告してきた。彼らがいる地区にはここ20年、未解決の軽犯罪が沢山あった。大半は毎年3月の最終週から4月の第一週にかけてのみ起こっていた。同様の犯罪が、次の2週間はイリノイのスプリングフィールド(イリノイはインディアナの西隣)で起こり、その数週後にはアイオワのデ・モイン(Des Moines, IA: アイオワはイリノイの西隣)で起きていた。

犯人は移動しながら犯罪を繰り返している。州ごとに時期を特定しているので、セールスマンなのか。知能発達障害を持った人間を、そういったポジションに雇うだろうか。ロッシは、贈られた人形を見て思いついた。カーニヴァル。

それを聞いてアリシアたちが反応した。あの事件があった前日、家族でカーニヴァルに出かけた。家族全員での最後の行事だった。コニーには気になることがあった。そこにはクラウン(clown: ピエロ)がいて風船で動物を作ってくれた。それは全く上手でなくて動物には見えないものだった。その後もクラウンは後をついて回ってきたのだが、何もしたりしなかった。だが母親が怖がって、早々に家に帰ってきたという経緯があった。

ジョージー達にすら話していなかったこの出来事は、今になって彼女の脳裏に蘇ってきた。ガルシアに現在行われているカーニヴァルを調べさせる。

4人は現場に到着した。カーニヴァルを終え、会場が解体されている。デリクとJJが周囲の様子を探り、エミリーはロッシと共に作業員から話を聞く。周りの作業員を怒鳴り散らしているリーダー格の男。次の行き先は、スプリングフィールドかと尋ねた。男の表情が一変する。続けて、クラウンに話を聞きたいと言うとさらに顔をこわばらせた。

デリクとJJは会場の様子を探る。ぬいぐるみが商品のトレイラーもあった。子供達、いや少年達にとってそういったゲームはお金を価値を忘れてしまうほど、楽しい場所。二人の視線の先に、体の大きなクラウンがいた。二人の姿を見て逃げ出した。

ロッシはさらに問い詰める。クラウンはサーカスにしかいないと誤魔化す彼に、バルーン・アニマルを作る男はいるか聞いた。いるかもしれない。責任者ともあろうものが、こんなにあいまいな答えをするはずがない。

会場を訪れた子連れの両親から苦情が出ているとかまをかけると、1つ1つ覚えていないとさらに嘘を重ねる。ロッシはFBIの身分証を見せた。

Rossi: Now, do you have a son?

彼を追いかけている二人は、途中で見失ってしまった。大きな体の彼が一体どこに隠れてしまったのか。

息子がいるかの質問にも知らないフリをする男。問題を抱える息子のために、20年もの間、こうして仕事を一緒にしていたのか。20年という具体的な数字を聞いて動揺した。あくまで避けようとする彼だったが、FBIエージェントが真剣な表情で話しているのを見て観念した。

彼らの推測は当たっていた。本人は人を傷つけるつもりはない。あの時も、ふと父親が目を話してしまった隙に起きた出来事だった。カーニヴァルで小さな少女と出会い、一緒に遊ぼうとして彼女の家まで会いに行った。

ところが間違って彼女の父親の部屋に入ってしまった。斧を持って追いかけて来た彼は、息子のジョーイ(Joey)をそれで切りつけた。その事に逆上したジョーイが、事件を引き起こした。彼らの理論・見地に立てば、「理解できる」出来事なのかもしれない。本人は反省していたが、父親が彼らを救うには到着が遅すぎた。これを残された家族が受け入れられるのか。

反省はその時だけで終わらせなかった。毎年あの場所に彼を連れて行き、自分のしたことを思い出させた。プレゼントを持って行かせた。彼らの感情を考えず、自分達の一方的な反省の方法だった。

ようやく、デリクたちが彼を発見。取り押さえて逮捕した。彼は"Daddy!"と泣き叫んだ。父親が抵抗しないように命令し、ただそれを受け入れるだけだった。

ロッシは自分のお金で買ったゲイレン家の家の鍵をコニーに渡した。これが彼なりの事件への区切りのつけ方なのだろう。住みたくないと思えば売って別の場所に住んでもよし、両親達との思い出が残る家に住むという選択肢もある。

姉弟達は礼を言った。アリシアは彼の頬にキスし、ジョージーは固い握手を交わした。彼らにとってもこれが1つの区切りとなる。そして最後の遺品。20年、毎晩枕下に置いて寝ていたロケットを彼らに返した。

彼女達はずっとロッシを避けていた。事件の悪夢から逃れるために。しかし彼は20年、自分達の事を考えてくれていた。この日、新たに出発できるこの日のために。コニーはロケットをロッシに渡した。

Connie: Is it Ok if I call you sometime... just to let you know how we're doing?
Rossi: Anytime, kiddo. Anytime.

そして、この言葉を受け取るために。

ロッシ達がオフィスに戻ってくると、スペンサーも戻ってきていた。ロッシを待っていた一人の男。ケヴィン・リンチ。

Kevin: Agent Rossi. We need to talk... about Penelope... man to man.
Penelope: Man to man.

事情を知らないデリクとスペンサー。

JJ: ♪ Garcia and Kevin sittin' in a tree. ♪
Derek: Get outta here. Are you serious?

内心、穏やかではないのかもしれない。

Emily: Just when I thought nothing scandalous was ever gonna happen around here.
Spencer: What? What does that mean?

彼は相当恋愛には疎いようだ。暗かったオフィスにも活気が戻ってきた。

Emily: Didn't you hear JJ?
Spencer: The song meant something? No, I missed it. It... it...

言い訳しても女にはわかる。

Emily: You know what? Never Mind.
Spencer: What?

一人、その輪に加われない男がいた。

Hotch (V.O.): "There is no formula for success except perhaps an unconditional acceptance of life and what it brings." Arthur Rubinstein.

部屋で一人、離婚の書類にサインした。受け入れたくない出来事も人生にはある。人はそれを乗り越えて、また新たな一歩を踏み出していく。

[END]

[感想]

こんなに切ない終わり方でいいのかー、と思ったが素晴らしいエピソードだった。ロッシがなぜ、優秀なエージェントであり英雄足りえたのかが分かる内容だったと思う。全てを被害者達のために捧げていた。事件が解決したので、再び引退するのかこのまま仕事を続けるのかは興味深いところです。

一方で、こうした事件の取り扱いも難しいなぁと思った。犯罪は本人の責任だけど、彼は障害を抱えている。ハードウィックも両親が面倒を見られる状態でない上に、福祉のサポートも住居と食事のみしか受けられない。こういう状況で犯罪者の人格が生まれた。二人とも施設に収容すればいいんだろうけど、いつどうやって彼らの様な人間が生まれるかを真剣に考えないと同じ歴史が繰り返されるんだろう。

科学技術が進み、捜査の技術も上がって進化を遂げ続けていると思っている一方で、犯罪の数は減らないし、犯罪者となる人間の数も増えている。我々人間って一体何なんでしょうか。どこに向かっているんだろう。ふとそう思った。

脳の構造と心理の関係とかって、いつの日か解き明かされるのかなぁ。これが永遠のテーマである限り、犯罪を減らすテーマも永久に解決しなかったりして。

それにしてもNicholas Brendonはすごいね。Xanderと同じ人間とは思えないくらいハマってる。

また次回。エピソードタイトルは、もう一ひねりして欲しかった。これじゃあんまりだ。

[追記]

エピソードリストと音楽リストを作成しました。左のメニュー"Criminal Minds"⇒"Criminal Minds Info"から辿れます。

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Writer: Edward Allen Bernero
Director: Edward Allen Bernero

Star:
Shemar Moore as SSA Derek Morgan
Kirsten Vangsness as Analyst Penelope Garcia
Thomas Gibson as Unit Chief Aaron Hotchner
Matthew Gray Gubler as SSA Dr. Spencer Reid
Paget Brewster as SSA Emily Prentiss
A.J. Cook as SSA Jennifer "JJ" Jareau
Joe Mantegna as Senior SSA David Rossi

Guest Star:
Nicholas Brendon as Kevin Lynch
Nicholle Tom as Connie Galen
David Tom as Georgie Galen
Jessica Raskin as Alicia Galen
Dennis Christopher as Abner Merriman
Michael Shamus Wiles as Chester Hardwick
Big Leroy Mobley as Bull
Christopher Heltai as Strip Club Customer
John Gloria as Det. Willis
Tim Trobec as Guard
Rando Thomas as Makeout Man
Natalie Dye as Connie Galen (6 yrs old)
Reese Fritch as Georgie Galen (5 yrs old)
Clara Bommelie as Alicia Galen (3 yrs old)
E.J. Callahan as Landon
Matthew J. Cates as Clown/Joey

Music:
"We'll Get By" by Gary Louris

©MMVII, CBS Broadcasting Inc. All Rights Reserved.
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