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[Dr. House] シーズン4第15話。2話連続エピソードの1話目。超ネタバレ。


ハウスは口を開けたままボカーンとしていた。彼がいるのはストリップクラブ。しかしここに来た記憶がない。指にはアルコールのニオイがする。ダンサーに聞けば、まだ注文した酒が来てもいないらしい。ということはここに来た時にはすでに酔っていた事になる。

時刻は8時50分。仕事に行った記憶はあるが、その後4時間分の記憶が全くない。そこでプライベートダンスをしてもらっている彼女に5つの単語を言ってくれと言った。ランダムな5語を提示してもらい、それを瞬時に覚えられるかで記憶障害のテストする。

動物の名前を5つ挙げてくれと言って出てきたのは、"cat, bird, monkey, rhino, goldfish"だった。しかし覚えられたのはmonkeyとrhinoだけ。相当に酔っ払っているのかと思ったが、手に血が付いていた。頭を見てもらうと大きな傷がある。

脳震盪に逆行性健忘。鍵も電話も持っていないことから強盗にあったかと思ったが、彼女にはちゃんと20ドル払っていた。そして脳裏によぎるモノクロの映像。記憶の断片なのか。

House: Someone is going to die unless I find them.

フラッシュから想起される状況。だがその誰かは全く分からない。一体ハウスに何が起きたのか。

彼は店の外に出た。物々しいサイレンとライト。血まみれになった人達が中から運び出されている。それは横転したバスだった。



House


どうやらハウスの乗っていたバスが事故に遭ったらしい。誰か一人ではなく30人の人が飛び交う様を見たのだ。ハウスはその事故が起きる前に病気の兆候を見たのだと言うが、頭を怪我した今となっては真実は分からない。ウィルソンはエヴァンの時もそう言っていて、結局間違えていたと指摘した。しかし病気であった事に変わりはないと、性格の方は元のまま。

キャメロンによる応急処置もほぼ終了。ウィルソンは頭が混乱していて、色んな記憶が交錯しているだけだと言う。そもそもなぜバスに乗ったのか。酔っ払っていたからというのが妥当だが、ハウスはプリンストン時代の知り合いを見かけて追いかけたからかもしれないと考えたりする。

そこにチームの3人が来た。様子を聞かれて大丈夫だと言ったものの、タウブの名前が出てこない。彼には運ばれてきた人の医療記録を集めるよう指示。今度はサーティーンを見て"lesbian"と呼んだ。名前は忘れているが、情報は覚えているようだ。彼女には別の病院に運ばれた乗客を調べるように指示した。

Thirteen: He just forgot mine.
House: No, thirteen. I just wanted to call you a lesbian.

やっぱしいつものやつ。

Thirteen: I'm not a lesbian.
House: I was rounding up. From 50%.

それだとほとんどのバイセクシュアルがホモセクシュアルになる気が。カトナーには杖とオートバイ(motorcycle)を探すように指示し、昨晩自分がどこにいたのかを確かめる。

Kutner: Where's your cane and motorcycle? And where'd you go last night?
House: You gonna trust me? I lie about everything.

つまらんことをやっても無駄。一応ハウスの頭はきちんと働いているのだから。キャメロンは一晩ここに残って脳が腫れたりしないか監視した方がいいと言う。

House: How much bigger could it get?

絶好調。さらに1つの考えが浮かんだ。ハウスが見た兆候によって事故が起きたのではないか。そこでバスの運転手の下に行った。

彼は血を流しているが、問題は外傷ではない。首の下が紫色になっている。

House: Right here. Purpura on Ralph Kramden's neck. Indicative of leukemia.

(1955年のTVシリーズ"The Honeymooners"の主人公のバスドライバーより)

白血病により脳内で出血が起きた。と考えたが、ウィルソンは単にシートベルトによるあざだと訂正した。洞察力の方は復活していないのか。ビビる患者に白血病ではない事を告げ、次の考えを模索する。

彼は発作が起きたのではないか。これも違った。ゴミ収集車に激突されて横転したらしい。ならば発作を起こしてそのトラックに突っ込んだのではないか。それだといくらなんでも初期症状の時点でハウス自ら止めるはず。

状況が分かるまで乗客を退院させないという強硬手段に出た。首が曲がらなくなったものの脈・血圧・熱共に正常値である男が退院しようとしていたので、彼を髄膜炎ということにし、ER全体を隔離するよう全員に指示を出した。


病院の監視カメラによれば、ハウスがバイクに乗って病院を出たのが午後5時23分。カトナーは彼の家に行ったが、そこにバイクはなかった。乗客のうち22人はここに搬送。傷の種類は骨盤骨折から右足の切断までさまざま。他の8人はプリンストン・ジェネラル病院に運ばれた。腎臓の打撲や足の怪我、すい臓の破裂など外傷ばかりで解決の糸口となりそうなものはない。

ハウスはニュープランとして、ここから事故現場までのバーのリストを作成するように指示した。ところが全員持ち場のERに戻ると言う。彼は自分が思い出せないことによって誰かが死んでしまうという思いからやっているのだが、思い出したらペイジャを鳴らしてくれと、話そのものを信じてもらえていなかった。

カトナーは前頭前皮質を調べる事を提案。

Taub: Great idea. I'll build the giant submarine. You get the miniaturization gizmo.

(1966年の映画"Fantastic Voyageより。邦題「ミクロの決死圏」。血栓を取り除くために、体と潜水艦を小さくして血液中を冒険する話)

医学的な催眠状態に陥れる事で、記憶を蘇らせる事が出来るかも知れない。

House: You're not gonna make me do the chicken dance, are you?
Kutner: Someone in the surgical department must be trained.

someoneなんて言っているが、あの部署と言えばヤツしかおらんじゃないか。ってことでもちろんチェイスが登場。余計な思考を排除してと言われたってそうは行かない。マンガ本の裏表紙の広告を見てやっているのか聞いたら、メルボルンにいた頃にローテイションで学んだそうだ。

端で見ているウィルソンは、すでに傷ついている脳にこれ以上の負荷をかけることに反対した。しかしチェイスは自信があるようで、話を止めるように言って作業を続けた。乗っていたバスを思い浮かべるように。見たもの、嗅いだもの、乗っていた人。時間の無駄だと思ったら、気づけばバスの中にいた。

House: Cool.


まだ二人の事が見える状態。さらに気を集中させて、事故に至るまでの記憶をたどる。まずバスに乗る前にどこにいたか。朝の5時にバーで浴びるように酒を飲んでいた。ウィルソンが理由を尋ねると、そんなものはないと言う。催眠状態において人は嘘をつくことはないので、真実を言っている。

House: God, I hate "BEER" brand beer.

次は何から逃避しているのかという質問。よく分からないものからという答。ウィルソンが目的から外れた事ばかり聞くので、再び本筋に戻した。ハウスの心配より彼が見つけようとしている人物を探さなければならない。

バーにいた人間を思い出そうとしても、顔のない人々がそこにはいる。誰に集中すればいいか分からないから何か言ってくれと言うと、アンバーの姿が突如現れた。質問ばかりするウィルソンにinsecureだと言った理由を聞かれた。幻覚の中までCBが邪魔をする。

Wilson: She'd better have her clothes on.
House: Unfortunately.

話が進まないので二人を無視するようにチェイスが言うと、いつの間にか二人の姿はなかった。テーブルには"BEER"とだけ書かれたラベルのビールが置かれている。ビールを飲もうとしたらバーテンダーの顔が見えた。

映像が見えたということは側頭葉にまで達する事が出来たという事になる。バーテンダーには特におかしい様子はない。客の中にも病気である人間はいないし、バスに乗った人もいない。それもそのはず、酔っ払いすぎてオートバイを運転できないと思ったバーテンダーが、ハウスの鍵を預かったからである。

バスに乗った理由が明らかになったところで、バスの中での様子を探る。こちらは乗客の顔がほぼ分かる。一人こちらを向いて微笑んでいる女性がいるが、彼女は元気そうだ。その手前にいるギターヒーロー気取りの男。せきをし、鼻をほじっている。掻痒症ではないかと考えた。ハウスが死にかけていると思ったのは、この男だった。


目を覚ましたハウスは早速病院内にいるこの男に会いに行った。処置をしていたのはカディ。先の件で患者が帰れなくなったのでイライラしている。そんなのはハウスには関係ない。男に脳腫瘍があると言ってみた。彼女は大丈夫だと言ったが、本人は不安になった。しかし実際に鼻の穴から中を覗いてみたが、異常は見られない。やはりハウスの方がおかしいのか。

すると立てなくなったという声がする。バスの運転手だった。足が全く動かせない。ハウスは足が問題ではないと言う。

House: Your legs are not your biggest problem. Your biggest problem is ... I don't know what your biggest problem is.

今のハウスに原因を突き止めることが出来るのだろうか。


チームを集めてディファレンシャル。症状は麻痺のみ。これではディファンレンシャルにならない。CTから硬膜下血腫(subdural hematoma)、脳梗塞、くも膜下出血(subarachnoid hemorrhage)の可能性はない。サーティーンはギラン-バレー症候群(Guillain-Barre syndrome: ギアン・バレイって聞こえる)が合うと提案。しかしハウスが右手を奇妙に動かして、そうでない事を示した。

ギラン-バレーでは外的な異常は見られない。彼女もフォーマンも外見だけでは排除できないとハウスの診断を否定。ふーむ。白血球数は上昇、横断性脊髄炎(transverse myelitis)と考えられるので、バスの運転中に突然麻痺が起こったと考えられる。

ハウスはタウブがコーヒーを飲んでいるのを見て、バスの乗客を思い出した。チェイスに言われたとおり、彼のコップを奪ってコーヒーの臭いを思い切り吸い込む。結構彼の催眠術を信用したようだ。慌てて部屋を出て行った。

どこに行くのか聞かれ、バスの臭いを嗅ぐとだけ言い残した。フォーマンは髄膜炎である可能性があるため、患者に抗生物質の投与をする。他のメンバーはハウスの後を追いかけた。


ハウスは言葉どおり、乗客が脱いだ服の臭いを調べていた。今のところ、記憶を呼びさますにはこれが一番いい方法だと思われる。再びバスに戻る必要性を説きながら、ヴァイコディンを大量に飲んだ。痛みを消すことも記憶の呼び覚ましに必要な事である。

計4錠のヴァイコディンを飲み、さらに臭いを嗅ぐ。30人分の衣服なので1つ1つやってられない。

House: Wish me luck. I'm going in... Rambo style.

服を積み上げて顔を突っ込んだ。顔を上げるとバスの中。ハウスと運転手が二人きりになっている。男は本当の記憶なら足を引きずっているはずだし、自分に話しかけたりしないはずだと言った。脳にダメージを受けているから幻覚を見ているだけ。彼はそう言ったがハウスには関係のない話。

この中での会話や出来事は全てハウスの頭の中で起きている。運転手の話も自分が自分に問いかけているだけなのだ。男は頭痛が始まったと言った。これが手がかりかと思うと、自分はここにいないし早く治療を受けろとまた話が逸れる。

それは出来ないという声がする。あの微笑んでいた女だった。幻覚は正しく物事を考えるのを妨げるから、治療を受けようという考えに傾かない。おかしい。ハウスは彼女がバスにいなかったことに気づいた。500ドルもするような靴を履いた人間がこのバスに乗るはずがない。

そこにいる理由は別にある。彼女がそう言って話が進みそうになったが、ウィルソンが後ろから肩を叩いたので目が覚めた。催眠状態ではなく単に幻覚を見ているだけだから、MRI検査を受けろと言う。これ以上邪魔されてはかなわんから、とりあえず受けることにした。


短期記憶を司る側頭葉に浮腫と局所的な腫れが見られる。それに加え、ピーナスサイズの大脳皮質があり、patheticにさせている。ウィルソンがこう言ったのは先の一件があったからである。ハウスがアンバーの幻覚を見た時、ウィルソンに何かを言ってしまったのではないかと聞いた。彼は聞いていなかったのだが、ハウスは幻覚の中で何かを彼女に言ったらしい。

それを改めて聞かれて、ハウスは彼女の裸が見たいと誤魔化した。そんなのは彼女だけじゃなくてもいろんな女の裸を見たいのは誰も同じ。他人の彼女を物として見たら怒る奴がいるからと話を逸らしたが、ウィルソンは気づいた。

ハウスがCBにそのような扱いをしたところで別段怒るような事もない。彼の性格などとうに熟知している。なのにあえて隠そうとしている素振りを見て、心のどこかで彼女を物として見ていないのではないかと考えた。

ハウスは再びヤらしいことをしてやりたいって言ってみたが、それは違う。彼は彼女に特別な感情を抱いている。脳を調べるつもりが全く別の事が分かってしまった。

Wilson: This is bad.


スキャナの画像をカディに見せた。側頭骨に縦に亀裂が入っている。彼女が騒ぐので、男に何があったのか分かるまで休むとハウスは言い出した。ここまで患者一人にこだわりを見せる彼に、ウィルソンは疑問を抱いた。変わった症状を持っているのならまだしも、死に掛かっているとしか分かっていないような患者を我が身を投げ打って探そうとしている。

カディはこの事自体が事故による影響だと考えた。家に帰って寝るように言うと、彼もあっさり受け入れた。


もちろん彼女の前では、である。彼はノートを取り出して、これまでの状況をまとめた。これじゃ医学界じゃなくてホントのホームズだ。助手のワトソンも使わないで一人考え込んでいると、頭痛が襲ってきた。


その頃、運転手はすでに立てるようになっていた。やはり横断性髄膜炎で抗生物質が効いたのだとサーティーンは言うが、ハウスはあまりにも薬が早く効いたことに疑問を感じた。すると男は胃が痛いと倒れこむ。TMではこの症状は起きない。だったら穿孔性潰瘍(perforated ulcer)だと彼女は考えたが、それだと麻痺の方が説明つかない。

ハウスはアディソン病だという案を出した。腫瘍によるもので、まぶたが垂れ下がっているのも症状の1つ。しかしフォーマンはすでに5回も頭をスキャンしていて腫瘍が発見できない事はありえないと否定。彼はハウスが耳から血を流しているのに気づいた。

House: I need to take a bath.


催眠状態であの鼻をほじっていた男が出てきた。臭いの方では幻覚が見えてしまった。そこで風呂に入って感覚を遮断し、脳をα-θ状態に陥れる。

House: Didn't you see "Altered States"?

(邦題「アルタード・ステーツ 未知への挑戦」)

映画が公開されたのは1980年でサーティーンはまだ産まれてもいなかった(彼女が何歳かは分からないけど、Olivia Wilde自身は1984年生まれ)。今から28年も前の映画に出てきた事を今試そうという事に半ば呆れている。オマケにフィゾスティグミン(physostigmine)を持って来てくれと言う。それをやったら神経ガスみたいになって、本当に天国に行ってしまうかもしれないわけだが彼女は止める気もしなかった。

House: Don't do anything. Even if I escape, eat a goat, get shot by police.
Thirteen: Wasn't born yet means I won't be entertained by further reference.

過去の記憶はしっかりしているようだ。風呂の蓋を閉めて結果を待つことにした。


ハウスが目を覚ますと(と書くのも変な話だが)、バスの中にいた。そこには乗っていないはずのカディがいる。もはやこれは記憶をたどっているのではない事は明らか。

Cuddy: This is a fantasy.

しかし幻想世界ならスーツなど着ているはずもなく...エロティック女子高生に変わった♪ 夢の中でも彼女は怒っているが、彼が悪いわけではない。

House: Don't blame me. Blame my gender.

彼女は彼が見たと言う兆候を探し出すために現れたのだが、それを思い出すのに衣服は関係ない。このまま続行。ポールダンスを始めた(演じているリサ・エドルシュティーンはクラブ出身のセレビュータントだけど、こういうのもやっていた!?)。

運転手がバスを運転していたとして、ハウスの席からは後姿しか見えていないはず。彼の耳たぶが小刻みに動いている事や頭がふらついていたかと言えばそうでもない。もしそうなら大動脈弁閉鎖不全症(aortic insufficiency)や、マルファン症候群(Marfan's syndrome)あるいは梅毒が考えられるところである。

では単に耳たぶが垂れ下がっていただけなら。エーラス・ダンロス症候群(Ehlers-Danlos syndrome)もしくは皮膚弛緩症(cutis laxa)の可能性がある。後者ならもちろんどうってことはない。

ブラに手がかかっていざって時に彼女は元の姿に戻った。ミラの時と同じだ。これがHome Box Officeだったら、とハウスも考えたに違いない。"No!"と叫んだのになぜか自分の意識が打ち消していた。心の奥底では反対の事を考えていたんだろうか。


すると再び運転手が姿を現した。彼がハウスの思っていた病人だと本人が言っている。では、バスの中でハウスが見たものは一体何だったのか。耳からこぼれ落ちる血。シャツに染みがないことからそれは違う。それにそれはハウス自身の今の病状。ヘミバリズマス(hemiballismus)。ハンティントン病の初期症状であるが、腹部の痛みを引き起こすわけではない。

引きずるように歩くshuffling gait。パーキンソン病かもしれない。しかし運転手はずっと座っているから、そのような状況を見るはずがない。かに思われた。彼はお年寄りの女性が階段を登るのを助けていた。車いすの人やお年寄りがいたなら運転手はバスの下まで降りて手伝う。これなら納得がいく。ようやく核心に至った。

それを話してくれたのはまたも登場のアノ女性。

House: Who are you?
Lady: I'm the answer.

彼女はそれだけでなく、その状況を実際に見せてくれた。おばあさんの手を引いて階段を登り、座席まで連れて行く彼の足は引きずられている。確認できたところで光が差し込み、目を覚ました。

カディやウィルソン、チームのメンバーが心配して蓋を開けたがそれどころではない。耳から出る血も構わず彼がパーキンソン病だと伝えた。しかし極限状態に追い詰めたせいか、彼はそのまま気を失ってしまった。


アパートで意識を取り戻すと、そこにはナースのディカーソン(Dickerson)がいた。

House: I don't need your name. And I got your profession from your super-competent technique of melting my retinas.
Dickerson: Verbal faculties seem to be intact.

ハウスは風呂から上がってカディの靴に吐いたところまでは覚えていた。ペインキラの量もカディの指示で制限されているらしく、頭痛も酷いもんである。さらには玄関口にガードが立っている。こちらも彼女の指示だった。

それを聞いてハウスはパーキンソン病も間違いだったことに気づいた。もし正しかったら、治療は彼の興味の範囲外だからわざわざ家を出ることはない。ナースやガードは不要である。違っていると、原因を探しに病院に来るのを彼女は知っているから、このような指示を出したのだ。


嘔吐をする、というのは脳の傷が悪化している証拠である。PPTHにいるチームもハウスの症状について検討していた。耳から流血しているのは、頭蓋の骨折が外耳道(ear canal)まで達しているからだろう。一方、運転手には黄疸(jaundice)、低アルブミンが出ていて今だ病名が分からない。サーティーンはウィルソン病だと考えた。

そこにハウスから電話。なぜパーキンソン病を外したのか、理由を聞いた。腹部の痛みが肝不全によるものだったからである。ならばすでに肝炎とウィルソン病は除外しただろうと思考まで読んでいる。カトナーは休むように言ったが、5分くらい電話したって大丈夫だろうとサーティーンは冷たい。というよりハウスが興奮するくらいの案が浮かばないのだろう。

肝線維症(hepatic fibrosis)。アルカリ性フォスファテイズ値(Alk Phos, Alkaline Phosphatase, ALP)は正常。タウブは甲状腺中毒(thyrotoxic)による周期性麻痺(periodic paralysis)ではないかと案を出す。運転手はアジア人だから元々カリウム値は低い。しかし麻痺ならすぐに気づいてバスを降りるはずだと反論。

ここでディカーソンの邪魔が入った。TPPだと症状の説明がつくから検査をしたいとタウブ。遺伝子検査は時間がかかるからベイグルテストをしろと叫んだところで、携帯電話を取り上げられた。


ベイグルテスト。何のひねりもなくベイグルを食べながら、ひたすらトレッドミルを走る。炭水化物の値を上げながらエクササイズをするのが、TPPを確認するための最も早い方法らしい。30分やっても何ともないので、スピードを上げて継続。

ハウスは結果を見透かしたように電話をかけてきた。

House: Stop looking around suspiciously.

検査が上手く行ったら喜び勇んでかけてくるのは予想できる。それにハウスは病院どころかトイレからこっそりかけているのだ。ディカーソンのケータイで。案の定、彼女がドアをガチャガチャやって鍵をかけるなと怒っている。

Dickerson: Who are you talking to?
House: My large colon.

(colonは結腸。)

直接ドライバーと話をすることにした。彼の息のあがりようからしてTPPではないと判断。カトナーは30分も走らしているからだと言ったが、その矢先に彼は崩れ落ちた。激しく息を切らしている。胸筋を動かしている証拠であるため、やはりTPPとは違う。直接病状を見ないかぎり、病気の究明はかないそうにない。


右心負荷で酸素が送り込まれていない。肺塞栓(pulmonary embolism)が考えられる。だったらなんでt-PAを投与していないんだと言いつつハウス登場。チームだけではどうにもならないので、カディが逆に呼び出した。

t-PAは10分前に投与したが改善の兆しが見られない。ならば血栓ではないのかと思われるが、ベイグルを気管に詰まらせたりしていなのはエコー検査で確認している。血栓を取り除くためにORに運ぼうとした時、ハウスは彼の歯がキレイなのに気づいた。しかしカディ達は、最近歯の手術を受けたばかりという彼の説明を聞かぬまま運び出そうとする。

仕方ないので強硬手段に出た。メンバーが部屋を出た瞬間にドアを閉めて杖でロック。後ろにいたサーティーンが残ってしまったが、これをやった理由を説明。歯科用のエアドリルは歯肉に気泡を送り込む。溜まっていたそれが運転中に出てきて、突然体がビクっとなった(myoclonic jerk: 突然の筋収縮+突然無意識に動く)。

ハウスが見たのはこれだったと思われる。その気泡は背骨、肝臓、肺にまで達していた。

Cuddy: Dr. Hadley, open the door!

思わぬところでサーティーンの名前が明らかになったが、問題はそこではない。枕で足の位置を高くし、トレンデレンバーグ体位(Trendelenburg position)にする。心臓に気泡を移動させ、注射器で吸い出そうと言うのだ。

カディはリスクが高いこの方法に猛反対。注射器を手にしたサーティーンは決断を迫られた。突き刺すか、ドアを開けるか。酸素値は75。危機が迫っているのは間違いない。

Thirteen: If you're wrong–
House: Shut up and make a decision. Keep standing there, he's dead either way.

フォーマンがドアを開けたギリギリの瞬間、彼女は針をえいやと突き刺した。酸素値は安定。彼女がハウスを信じたのは正解だった。無事に解決し、ハウスは帰宅。今度はナースではなく、カディ自身が余計な事をしないように見張るらしい。

House: The other nurse always used to tuck me in.
Cuddy: I'll be on the couch... with a shotgun in my lap.

ファンタシー世界のようにはいかなかったようだ。諦めて眠りについた。


少しして起き上がりリビングに行ったら、そこにいたのはカディではなくアノ女だった。答が出たはずなのにまた現れた。というよりハウスの方がずっと彼女の幻影を見続けているのだ。彼女がつけているネックレスを見ると、蚊かハエか分からない虫が軟膏の中に入れられている。

何かがおかしいのだろう。自分でも気づいていない細かい部分があって、それによって大局的なものに影響するかもしれないと推察した。彼女は彼の手を取り、頬に当てる。どうやらバスでの出来事が全てではなかった。

気づけば左手には赤いリボン。彼はそれで彼女を縛った。そうしなければならないと、自然に口走った。

Lady: I'm cold.
House: Stay with me. Why did I say that?

口をついて出る言葉。今度は血が流れ出てきた。脳の深層から浮かぶ彼女は、ハウスにとって何を意味する存在なのか。彼はここで目を覚ました。カディを起こし、自分が助けたのは別の人間だったと伝えた。


考えられるのは、気泡が出てきたから事故が起きたのではなく、衝突のショックで出てきたということ。それならば、あの時マイオクロニック・ジャークは起きなかったことになる。ハウスは、再び誰だったのかを探す事にした。

それには事故当時のバスの状況を再現したいところだが、全員を呼び戻せないので病院の人間を使う。撮影した写真を掲げてもらい、覚えている範囲の記憶どおりに席に着いてもらう。程なくして映像が見えかかったが、すぐに消えた。

フィゾスティグミンの錠剤を飲んだ。アルツハイマーの治療薬を投与して、強引に脳を覚醒する。命の危険があるが、ハウスは止める気配はない。再びハウスの目の前には、バスの情景が広がった。


やはり彼女が現れた。ハウスの脳に出てくるのには理由があり、彼女は彼が知っている人間なのだと言う。それを誘導するため、彼女はヒントを出した。ネックレスは何で出来ているか。樹脂。答を出したが思い出せない。

そもそも彼女はハウスの記憶にいるわけだから、ハウスが知らない事を彼女が知っているはずがない。彼女はそのきっかけとなるものを与えてくれるだけで、正体は彼自身が見つける必要がある。彼女は再び同じ質問をした。ネックレスは何で出来ているのか。

ようやく彼には理解できた。それは琥珀、つまりはamberで出来ている。彼の心の奥底でくすぶっていた彼女は、アンバーだったのだ。あの時バスが事故を起こし、目の前で瀕死に陥ったのは彼女だった。首には赤いマフラー。

横転するバスの中で、彼は必死に彼女に手を伸ばした。しかし助けられなかった。しばらくして目を覚ましたハウスは、彼女が血まみれになっているのを見つけた。息も絶え絶えになっている彼女には、金属の破片が突き刺さっていた。

ハウスは彼女が首に巻いていたマフラーを取り、縛らなくてはならないと言った。そして彼女は寒いと言う。彼は正確にこのやり取りを記憶していたのだ。

House: Stay with me. Just stay with me.

そう言ったまま、彼は意識を失った。次に目を覚ました時には、救急部隊によるレスキュー作業が行われていた。彼は自力で脱出し、呆然としながらも自らの足でバーに行ったと思われる。彼の記憶は蘇ったが、現実のハウス本人は心停止状態にあった。

カディ・ウィルソンの処置で、なんとかハウスの心拍は戻った。意識は朦朧としているが、自分が探していたのはアンバーだったと告げる。ウィルソンは彼女が仕事に出かけていると思っていたが、もうしばらく電話がつながらないまま。

病院のカルテを見ると、"Jane Doe #2"として記録されていた女性がいる。20代後半、腎臓損傷。右肩甲骨にバースマーク。ウィルソンはそれを聞いてパニックになった。

House: She was on the bus with me. She's the one who's dying.

次回に続く。

[END]

[感想]

今までのシリーズにない展開、プロットですごく楽しかった。いつもは病気の謎解きをやるんだけど、こういうのもありだな。シーズンフィナーレにふさわしい話だと思う。今回のタイトルは"House's Head"で、次回は"Wilson's Heart"。

アンバーを思い出すのに琥珀が出てくるというのは、中々面白かったですね。どういう頭になってるんだろう。ローズって名前の人だったらバラだったんかな。サーティーンだと13って文字が入ってたりして。

サーティーンに対してカディが"Dr. Hadley"と呼んだけど、その後にハウスが"She doesn't even know your name."と言った。公式サイト上では"Dr. Remy Hadley"となっているんですが、ドラマ上では不確定なのでこのままサーティーンと表記します。その方が愛着あるし。

それではまた次回。

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Writer: Russel Friend, Garrett Lerner, Doris Egan, David Foster (II), Peter Blake (IV)
Director: Greg Yaitanes

Star:
Robert Sean Leonard as Dr. James Wilson
Hugh Laurie as Dr. Gregory House
Jesse Spencer as Dr. Robert Chase
Jennifer Morrison as Dr. Allison Cameron
Lisa Edelstein as Dr. Lisa Cuddy
Omar Epps as Dr. Eric Foreman

Recurring Role:
Bobbin Bergstrom as Nurse
Peter Jacobson as Dr. Chris Taub
Kal Penn as Dr. Lawrence Kutner
Anne Dudek as Amber
Olivia Wilde as Thirteen

Guest Star:
Fred Durst as Bartender
Sharmila Devar as Nurse
Jennifer Lee Wiggins as Stripper
Issac Bright as Goth Kid
Rebecca Rhae Larsen as Bohemian Girl
Boogie as Dreadlocks
Henry Hayashi as Kaneshiro/Bus Driver
Julie Ariola as Nurse Dickerson
Ivana Milicevic as Woman in Black

Music:
"There's No Fucking Rules, Dude" by !!! (Chk Chk Chk)
"U A Freak (Nasty Girl)" by Chingy

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